在宅でWebデザイナーとして働くためには、ある程度の初期投資が必要です。
会社員であれば、PCやソフトは会社が用意してくれますが、フリーランスはすべて自分で準備しなければなりません。
本記事では、フリーランスが在宅で働くために最低限必要なものと、より快適な環境を作るために揃えるべきアイテムについて解説します。
在宅で働くために、最初に必要なもの

Webデザイナーとして在宅で働くために必要なものを、大きく分けて「必須」と「あると便利」に分類しました。
必須アイテム(最低限必要なもの)
- PC(ノート or デスクトップ)
- モニター
- キーボード&マウス
- デザインソフト(Adobe CCなど)
- ネット環境(Wi-Fi)
- 机・椅子
あると便利なアイテム(作業効率を上げるもの)
- 確認用デバイス(iPhone・Android・タブレット)
どのくらいの費用がかかるのか、「必須アイテム」「あると便利なアイテム」2パターンの目安も紹介していきます。
在宅ワークの必須アイテムの価格目安
パソコン(ノート or デスクトップ)

Webデザインをするには、ある程度のスペックを持ったPCが必要です。
デザイン業界では昔から、MacかWindowsか?の議論が繰り広げられているのですが、今は「どっちでもいい」です。
MacかWindowsか、ではなく、Adobeソフトが快適に動くスペックを重視して、パソコンを購入しましょう。
Photoshopが快適に動作するPCのスペック
Adobe Photoshopをストレスなく快適に動作させるためには、以下のスペックを備えたPCを推奨します。
Windowsの場合
- プロセッサー(CPU)
- 64ビットをサポートするマルチコアIntel®またはAMDプロセッサー(SSE 4.2以降、2 GHz以上)
- オペレーティングシステム
- Windows 10 64ビット(バージョン21H2以降)
- メモリ(RAM)
- 16 GB以上
- グラフィックカード(GPU)
- DirectX 12(機能レベル12_0以降)をサポートし、4K以上のディスプレイを使用する場合は4 GB以上のGPUメモリを搭載したもの
Macの場合
- プロセッサー(CPU)
- 64ビットをサポートするマルチコアIntel®プロセッサーまたはApple Siliconプロセッサー(SSE 4.2以降、2 GHz以上)
- オペレーティングシステム
- macOS Big Sur(バージョン11.0)以降
- メモリ(RAM)
- 16 GB以上
- グラフィックカード(GPU)
- Metalをサポートし、4K以上のディスプレイを使用する場合は4 GB以上のGPUメモリを搭載したもの
Adobeの公式サイトに記載されています。
中古パソコンだと、費用を安くできるのですが、中古は当たりはずれがあるので、おすすめしません。
- 12万円~30万円くらい

私はずっとWindows(デスクトップ)を使用しています。
パソコンショップで、WEBデザインの作業に適した構成で組み立ててもらっています。
4~5年で買い替えることが多いです。
その時の最新スペックだと、高くなってしまうので、作業が快適にできる内容で、最新より少し劣るくらいのスペックで作ります。
メモリとグラフィックボードは大事なので、パソコンショップの店員さんと相談しながら、パーツを選んでます。
モニター(デュアル)


Webデザイン作業では、画面の広さや色の正確さが重要です。
モニター選びのポイントは以下です。
- 24~27インチくらい
- WQHD(2560×1440)以上がおすすめ
- sRGBカバー率100%以上(色の再現性が高いもの)
- IPSパネル(視野角が広く、色の変化が少ない)
- ノングレア(目の負担軽減)
1つのモニターでも作業は可能ですが、デュアルモニターにすると作業効率が格段にアップします。
メインのモニターでデザイン作業をして、サブモニターで資料などを見たりします。
2つめのモニターは高スペックじゃなくてもOKです。
- 1台目
- 3万円~8万円
- 2台目
- 1万円~3万円



私はメインモニターは「EIZO FlexScan 27.0インチ(EV2750-BKR)」を使っています。
購入した時で7万円くらいでした。
もっと安いのもあるのですが、色が正確に見えないのは致命的なので、信頼できるメーカーのモニターを買っています。
過去に買ったモニターで、色が薄く見えてしまって、大失敗しました。
私はEIZO(エイゾー)推しです。
サブモニターはASUSの27インチのフルHD(1920×1080)モニターです。


キーボード&マウス


キーボードやマウスは、ハイスペックなものじゃなくて大丈夫です。
とはいえ、あまり安いものは、操作性が良くない可能性があるかも。
長時間の作業になるので、手首への負担を軽減できるものを選びましょう。
- キーボード
- 3千円~2万円
- マウス
- 3千円~1万円



私は「Logicool G(ロジクール G)」というゲーミングデバイスのメーカーのキーボードとマウスを使っています。
ゲーミングデバイスは、性能が良くて使いやすいです。
キーボードはG813、マウスはPRO LIGHTSPEEDというのを使っています。
マウスの感度を細かく設定できるのが、気に入っています。
私も今は、ハイスペックなマウスを使っていますが、開業したての頃は3000円くらいのマウスを使っていました。
デザインソフト(Adobe CC)


Webデザイナーには、Adobe CCがほぼ必須です。
Figmaでの制作も増えてきましたが、写真の加工など、Photoshopが必要かと思います。
また、取引先からの依頼を受ける場合は、提供されるデータが、PhotoshopやイラストレーターなどのAdobeデータということが多いので、やはりAdobe CCは必須と言えるのではないでしょうか。
- Adobe CC 公式のサブスク(月払い)
- 最初の3か月 50%OFF → 3,889 円/月 (税込)
- 4か月目以降 → 7,780 円/月 (税込)
- Adobe CC パッケージコード版(年払い)
- Amazonのセールで、43,000円~/年 (税込)
- Adobe CCのライセンスが含まれるスクールを利用
- 1年間のライセンスが授業料に含まれるスクールがあります



Adobe CCは、円安の影響もあって、どんどん高くなっています。
私は、年に数回、Amazonのセールで安くなることがあるので、その時に買ってます。
多分、それが一番お得な買い方だと思います。
2024年の一番安いセールで43,000円くらいでした。
ネット環境(速度は大事)


作業スピードを落とさないためには、ある程度の通信速度が必要です。
在宅で働くと、プロバイダー料金や電気代なども、継続する固定費となります。
- インターネット光回線
- 4,000円~6,000円 / 月額



ずっと家で仕事をするので、会社員時代よりも電気代は上がります。
電気代にはエアコンや照明が影響しますが、パソコンの消費電力も大きそうです。
机・椅子


長時間の作業になるため、疲れにくい環境を整えるのが重要です。
- 机
- 5,000円~3万円
- 椅子
- 1万円~



1日のほとんどを過ごす場所なので、快適に過ごせる環境を作ることは大切です。
私はヘルニアになったことがあるので、椅子だけはしっかりと選ぶべき!と思っています。
合わない椅子 → 腰痛 → 仕事に支障 → 収入減る、という負の連鎖を経験したので、椅子は投資!と考え、エルゴヒューマンの椅子を買いました。
それ以来、腰痛はほぼなくなりました。


あると便利なもの
iPhone・Androidスマホ・タブレット(Webデザインの確認用)


WEBサイトが各デバイスで正しく表示されるかをチェックするために、複数のデバイスを持っておくと便利です。
- iPhone・Android(中古)
- 1万円~
- タブレット(iPadなど)
- 3万円~



近年はWEBフォントを使用したり、デバイスでの表示の違いなども減っているので、絶対に必要ということはないですが、やはり実機でのチェックができるのは安心です。
まとめ


在宅Webデザイナーを始めるためには、最低でも15万円ほどの初期投資が必要です。
快適な環境を整えるなら、25~40万円ほど見ておくといいでしょう。
在宅Webデザイナーの初期費用トータルまとめ
必須アイテム | 価格 |
---|---|
PC | 12万円~30万円 |
モニター | 3万円~8万円(2台目:1万円~3万円) |
キーボード | 3千円~2万円 |
マウス | 3千円~1万円 |
Adobe CC | 7,780 円/月、43,000円~/年 (税込) |
ネット環境 | 4,000円/月~ |
机 | 5,000円~ |
椅子 | 5,000円~ |
初期費用と固定費を把握することが大切!


「自宅で自由に働きたい!」と思う人も多いですが、会社員と違い、作業環境が整えるためには、最初にまとまった費用が必要です。
また、インターネットの費用や光熱費(ずっと家にいるので電気代が高くなる)も、全て自己負担になります。
フリーランスとして起業する際は、「最初に必要なお金」と「継続して必要な固定費」を考慮して、資金の準備をしましょう!
必要なお金もありますが、経費にできるので、領収書はしっかりと管理してくださいね。